このページでは、『シドレクスサガ』第171-275章の徹底的な要約(サマリー)をおこないます。
参照の便宜上、このサガをいくつかの部に分割してあります。これは、一部をのぞき、ほぼ
Von der Hagen の分割方式にしたがいました。
さらには《Membrame 写本》の章番号が附記されてあります。
| ディートリヒ、ヴィティッヒ、ハイメ | の履歴 |
|---|---|
| ヒルデブラントとホルンボーゲ | の履歴 |
| ファゾルトとジントラム | の履歴 |
| デトレフ | の履歴 |
| アメルンクとヘルブラント | の履歴 |
| ヴィルデベル | の履歴 |
| ハーゲン | の履歴 |
| ジークフリート | の履歴 |
| エトゲル | の履歴 |
ディートリヒは、今や、12人の勇士に囲まれている: ヒルデブラント、ハイメ、ホルンボーゲ、ヴィティッヒ、ファゾルト、ジントラム、 デトレフ、アメルンク、ヴィルデベル、ヘルブラント、ハーゲン、グンター王。
サガは、まずディートリヒ、その勇士たち、そしてジークフリートらの盾形紋章や、 かれらの容姿相貌について、くどいほど詳細に語っている。
ベルンで催された饗宴に、勇士ら一同は集められる。ディートリヒは、かくも果敢な勇士たちが、 かように素晴らしき王のもとに集まったためしは、これまでかつてなかろうぞ、と自慢する。 すると「大遍歴の旅人ヘルブラント」の異名をもつ人物が立上がり、増上漫もほどほどに、 とディートリヒに諫言する。 ディートリヒ・フォン・ベルン殿、げに剛なれども、ともすれば、それよりもさらに剛なる者やもしれぬ 勇士がいることを、それがしは聞き及んでいる、とこのヘルブラントは言う。 かのベルタンガラントの地の、イズンク王は、王自身さえけっして一介の戦士にはあらざる者で ある、しかるにそのイズンク王に仕える旗手の者こそ、その名にしおう剛の者だという。 王には11人の子があるが、そのいずれよりもこの旗手は勝っていると。 そして、その名もジークフリート!
ディートリヒは、すぐさま、そのジークフリートとやらと対戦することを決定。その臣将たちも、 随伴にあずかればよい。臣将の数だけイズンク王には王子がおるし、グンテルはイズンク王そのひとと、 相対すればよい。 この提案に、一同はただちに賛成し、ヘルブラントを水先案内人としてベルタンガラントへと向かう。
勇士らは、ノルディアンの息子、巨人のエトゲルが住まう森林 の近くにやってくる。 ヴィティッヒは、巨人を討ち取る栄誉をいただきたいと申し出、その許しを得る。 まずサガでは、エトゲルとヴィティッヒの血縁関係について復習(おさらい)している。 エトゲルの父はヴィティッヒの祖父と兄弟同士だったのだ。 ヴィティッヒは森林にわけ入り、エトゲルを倒す。そしてその舌を切除して、顔をその血で血みどろに 塗りたくる。そして森林がとぎれる境のところまで、[わざと]ふらふらとやってくると、仲間にむかって、 だめだ、巨人のやつにやられた、もうおしまいだ、などと叫ぶ。ディートリヒを残して、勇士たちはみな、 すわ、と退散する。ディートリヒだけ、これがただの悪戯であることを看破しており、ディートリヒと ヴィティッヒは大笑いする。
この後、一行はベルタンガラントに入国し、ジークフリートに目撃される。(ジークフリートは、 ただちにイズンク王に報告し、それぞれの勇士の盾形紋章なども詳らかに説明。 ジークフリートは、勇士たちの露営に戻り、通行料を要求。くじ引きが引かれ、アメルンクが馬 をさしだすことになる。
アメルンクは愛馬を奪回するため、ジークフリート追跡の許しをもらい、かわりの乗馬を求める。 その父ホルンボーゲさえ、貸し渋るところを、ヴィティッヒは[気前よく]馬を貸してやる。 ジークフリートに挑戦をつきつけたアメルンクは、まずそこもとが名を名乗れとジークフリート に誰何される。しかしアメルンクは、[名のることを]拒否し、あまっさえ試合には敗北して、 ヴィティッヒの馬もとられてしまう。すでに相手が血縁者のアメルンクであると感づいている ジークフリートだが、再度、名を名乗れとたずねる。アメルンクが白状すると、ジークフリートは 二頭の馬を返還し、アメルンクに自分を樹の幹に縛り付けるようにと言う。そうすれば、皆は アメルンクがジークフリートを負かしたものと思うだろう、と。
やがて、正式な試合の申し込みがなされ、受け立つべしとの返答がかえされる。 そして試合(トーナメント)の開催となる。ところが、ハイメ、ヘルブラント、ヴィルデベル、ジントラムと ファゾルトは次々に破れ、樹の幹に縛り付けられる。そしてアメルンクの番となる。 しかし、アメルンクは戦う前に、このような災害へかれらを導いたディートリヒを、きびしく非難する。 アメルンクは、ついに自軍にとってはじめての一勝をもぎとり飾ることができる。 アメルンクは、イズンクの息子の命乞いの代償として、ヘルブラントとファゾルトの解放 を要求し、承諾される。
つづくホルンボーゲとハーゲンは敗れ、身柄を拘束される。デトレフが試合場にでると、これは、 いままでにない長試合となる。そしてからくも相手を破り、ハーゲンの自由を獲得する。 次のヒルデブラントもやぶれ、こんどはグンター王とイズンク王との、一国の君主どうしの 戦いとなる。
最後に、ヴィティッヒが対戦者名簿(リスト)に名をつらね、最後のイズンクの息子を破る。 そして王子を殺すぞと脅迫することによって、捕縛された勇士ら全員の釈放を獲得する。 そしてディートリヒ自身が、剣を抜き、ジークフリートと対峙する。
この戦いは、まる二日つづき、二日目の黄昏どきには、ディートリヒに 勝ち目がないことが明らかとなる。翌日、ディートリヒは、ヴィティッヒにミームンクの借用 を要請。ジークフリートは、ミームンクは使用しないと誓約せよ、とディートリヒに迫る。 そこでディートリヒは、ミームンクの切っ先を地に突き立て、柄(つか)を自分の脚に寄りかからせ、 ミームンクの剣先は地面から出さない、またその柄を何人も握らない、と宣誓をたてたので、 ジークフリートは満足する。ディートリヒは、それでもミームンクをもちいてジークフリートをくだす。 ジークフリートは、ディートリヒの臣下となることを誓う。
| ヒルデブラント、ヴィルデベル、ハイメ | を追う |
|---|---|
| ヴィティッヒ | を追う |
| デトレフとファゾルト | を追う |
| 王イズンク | を追う |
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| ブルンヒルト | の履歴 |
|---|
アメルンクはイズンクの娘と結婚。ディートリヒと勇者たちはベルンへ帰参する。 ホルンボーゲ、アメルンク、ジントラム、ヘルブラントは、ディートリヒの傍をはなれ、それぞれの故国 にて彼の家臣として務めることにする。
ジークフリートは、ハーゲンやグンターの姉妹であるグリムヒルトと結婚。 ジークフリートはまた、グンターがブルンヒルトを娶ってはどうかと提案する。グンターはこれに賛成。 そしてグンター、ハーゲン、ジークフリートとディートリヒは出立する。 ブルンヒルトは、当初、憤慨でもってこれを拒否し、かつてジークフリートがゼーガルトに留まったとき、 二人のあいだに情事があったこともほのめかす。 結局、ディートリヒに説得され、ブルンヒルトはグンターとの結婚に合意する。
初夜の晩、ブルンヒルトは、同じ床にグンターが入ることをゆるさず、かわりにグンターの身を ひょいと持ち上げ、壁の鉤に引っ掛けて吊るしてしまう。次の晩も同じことがくりかえされる。
グンターがことの次第をジークフリートに打ち明けると、ジークフリートがこう説明する: つまりブルンヒルトが処女である限り、彼女はジークフリート以外どんな男性も太刀打ちできない 強さのままであると。ジークフリートは、グンターの代役をつとめようと言い、その晩、 ブルンヒルトの処女をつみとったのである。 その記念の品として、ブルンヒルトから腕輪(たまき)を貰い受ける。
| ジークフリートおよびニーベルング族 | を追う |
|---|---|
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| デトレフとファゾルト | の履歴 |
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| 九人の娘との女王 | の履歴 |
この部分は一般に書き入れであると考えられます。
ディートリヒは、ベルタンガラントの王アルトゥスの娘ヒルダを妃にとのぞみ、 求婚の代役に甥のヘルボルトをたてて王の宮廷につかわす。 しかしヘルボルトは、彼女を自分のために欲しくなり、ディートリヒの似顔絵をヒルダに 書いてみせてやると、ヒルダは愕然のあまり、ヘルボルトと駆け落ちすることに合意する。
そしてディートリヒ、デトレフ、ファゾルトはそれぞれ、ドレカンフェルズの女王の九人の娘 のいずれかと結婚する。ファゾルトとデトレフは、共同して女王の王国を統治することになる。
| ディートリヒ | を追う |
|---|---|
| デトレフとファゾルト | を追う |
| 上へ |
| ハーゲン | の履歴 |
|---|---|
| アッティラ | の履歴 |
ここは、年代の順を追って語られていない、唯一の箇所です。 ここにあるのは、前章よりはるか以前に起こった出来事です。ハーゲンは、ベルタンガラントの箇所で、 すでに隻眼であることがあかされていますが、じっさい片目を失うのはこの箇所です。 ヴァルターも、まだゲリムスハイム伯には封ぜられていません。
ヴァルターとヒルデグントは、いずれも人質としてアッティラの宮廷に 暮らしている。ヴァルターは、その一族であるエルメンリクやディートリヒら王室の人質。 ヒルデグントは、父王オザントリックスの人質。そしてこの二人は互いに深く愛しあうようになる。
二人はついに駆落ちを遂行。アッティラは、11人の騎士とハーゲンを、追手にさしむける。 ヴァルターは騎士を皆殺しにし、突然あらわれたハーゲンには、猪の骨をとっさに投じ、 ハーゲンは片目を失明する。ヴァルターとヒルデグントは、追手を逃れる。
| ハーゲン | を追う |
|---|---|
| ヴァルター | を追う |
| アッティラ | を追う |
| 上へ |
| ヴィティッヒ | の履歴 |
|---|---|
| アケ | の履歴 |
| エルメンリク | の履歴 |
この部分も一般に加筆であると考えられます。
ここでは、アルトゥス王の二児、イロン王とアポロニウス王の、無味乾燥な冒険譚が 語られる。二人の王は、互いの森林での狩猟権などを言い争う。 最後にイロンは、ディートリヒのおじのアケの妻を誘惑し、イロンはアケに殺される。 ディートリヒはイロンの遺骸を見つけ、[手厚く]埋葬する。
まもなくして、アケは死ぬ。ヴィティッヒは、九人の娘のひとりでもある、のこされた寡婦を 娶る。エルメンリク王は、ヴィティッヒを臣下に受け入れ、遺されたアケの息子の後見人となることを 許す。
 
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